
自然のリズムをわたしに
私が手作り石けんと出会ったのは、2018年の秋。産後の肌荒れが慢性化し、時には人に会うのも嫌になるくらいの状態が4年以上続いていました。
一人の人間を育てる、ということの理想と現実のギャップに苦しみ、子育て、夫婦関係…あふれる情報の中に正解を求め、自分を見失っていた4年でもありました。
そんな時に出会った手作り石けん。自分の手で作り出す喜びはもちろん、モコモコに立てた泡を顔や身体に乗せる時間は私にとって至福の時となり、すぐに手作り石けんの世界に引き込まれていきました。そして、手作り石けんのおかげで慢性化していた肌荒れが落ち着いてきた2020年春、石けんの素材として取り入れていた「植物」への興味が深まり、植物療法を学び始めることにしました。それからほどなくして、以前から好きで通っていた自然豊かな「寺家ふるさと村」にご縁があり移り住むことになったのです。
自然がより身近になったことと植物療法の学びは、心と身体は繋がっていること、人間には「治る」力が備わっていることを教えてくれました。日々植物の力を取り入れることで、肌をはじめ身体が健やかになるのと並行して心も明るく穏やかになっていくのを感じました。
肌や体調、気持ちが多少揺らいでも自分を責めることなく、私には治る力が備わってるから「揺らいでも大丈夫」「天気が変わるのと同じで、人の揺らぎも自然のリズムなんだ」と、揺らぎに対する不安が消えていたのです。
気がつけば、長男出産後は散々だった肌は次男を出産してから2年以上大きく荒れることはありませんでした。
石けんのある暮らしと、自然が身近にあることが、穏やかに私自身に働きかけてくれたのだろう思っています。
石けんだけで肌の調子を保てるとは言い切れませんが、植物の力を借りたaoitoriの石けんは肌本来の持つ力を引き出してくれると感じています。ケミカルなものに頼りすぎず自分が持つ力を信じ、発揮しながら、健やかな肌を保ちたい。そんな自分のために作りはじめた石けんは、子どもたちにも安心して使うことができます。
石けんのある暮らしを多くの方に届けたい。寺家ふるさと村はもちろん、残された自然を未来の子どもたちにも繋げたい。そんな想いから化粧品製造販売業と化粧品製造業の許可を取得しaoitoriの工房を構えました。